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Waldorf Microwave II (Microwave 2)

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「Microwave II」は独Waldorfが1997年に発売したデジタル・ポリフォニック・シンセサイザーだ。その前の機種である「Microwave」はデジタルのオシレーターにアナログのフィルターを組み合わせたもの。さらに前の「Wave」は、超弩級のきょう体を持ち、音もすさまじい。先輩であるWave、Microwaveに比べると、フルデジタル化したMicrowave IIはあまり評判がよろしくない。音抜けが今ひとつであるのも事実だ。しかし、Microwave IIの後輩で豊富なつまみを持つ「Microwave XT」、鍵盤を加えた「Microwave XTk」はけっこう評判がよく、Waveを弾く機会を与えてくれたシンセ愛好家は、XTがマイベストであるとおっしゃっていた。

自分が持っているMicrowave IIに話を戻そう。このシンセの難点の一つは、アナログ出力があまり強くなく、接続する相手によって音が弱まってしまうところである。もともとふにゃふにゃ系なのだが、つなぐ相手と相性が悪いと、もう、使う気になれないような音しか出ない。もしあなたが入手して鳴らしてがっかりしたら、接続先をいろいろと試してみてほしい。あと、上の写真でもわかると思うが、前面パネルが、よくわからない劣化の仕方をする。汚い。でも、今のところ、特に不具合はない。エフェクトは、コーラスは入っているがディレイやリバーブは入っていないので、別途用意する必要がある。

参考リンク

サウンド:目次

サウンド:Microwave IIのみ

サウンドコメント
A001 A Trip WMF
初期デジタル、でもPCMじゃないのよ、という音。Wavestationに近いかも、と思う。今回外部でディレイまたはリバーブをかけるということはしていない。響きエフェクトなしでこれだけの音が出るのは、ある意味さすがであると思う。
A002 CS-80 WMF
Microwave IIのプリセットというと、私がまず思い出すのはこれ。いい音だとは思うが、こもっているし、アナログっぽくもないと思う。
A003 Arpsono WD
アルペジオ音色。特に感動はない。
A004 97 Wave Ride DN
まさにデジタルフィルター。好きか、と言われると、そうでもない。改めて聞くと、Studiologic Sledgeに相通じるものがあるかも。
A005 Atmosphere 2 DN
リバーブまたはディレイをかけて後ろでそっと鳴らすといいのかもしれない。
A006 Switch Me WMF
リバーブまたはディレイをかけてトゲトゲした部分を丸めるといいのかも。
A007 chaOSC T
モジュレーションホイールを動かすとピッチが変わる。どう使うべきかわからなかった。
A008 Ammalog W&W
ちょっとプロフェットに近いかも。私はProphet 5を持っているわけではないが。
A009 Ping Pad WMF
この音色はアナログだとちょっと出しにくいかも。正確性が必要な気がする。
A010 Noisefloor S
デジタル的な正確性を持つシンセ、という気もしてきた。この音は弾いていて楽しい。
A015 Stenzel's Chor S
リバーブを外でかけるとまた印象が変わる。サンプラーみたいにきれいだし、サンプラーよりなめらかに思える。この録音では使っていないが、モジュレーションホイールでフィルターが変わるのもよくできている。
Saw1
ゼロから自分で作った音色。鋸歯状波を出し、フィルターを少し絞り、アタックを少し遅くし、というもの。鋸歯状波を出すにもいくつか方法があって、一番簡単なのは「Startwave」パラメータを「sawtooth」にすることだと思うのだけれど、ここでは、「Wavetable」を「007 Saw-Sweep」にして、Startwaveを「50」にしている。たぶん、鋸歯状波でもウェーブテーブルをスイープさせることができるのであろうと思う。初期デジタルシンセはPWMができないものがほとんどだったのだけれど、Microwave IIはそこをウェーブテーブルでクリアしていたのであろう。大したものだ。ビブラートはアフタータッチでかけている。ゼロから音を作ってみると、意外と普通の音が出る。キワモノではないのだな、と思った。
Pulse1
Startwaveを「square」にした。ポルタメントをオンにしてモードは「exp.」(エクスポネンシャル)、タイムは「2」にしている。エクスポネンシャルとリニアの切り替えができて、エクスポネンシャルだとすごくきつくかかるので、タイムを長くできない。ポリフォニックでポルタメントをかけられるのはグッド。フィンガードは、モノに切り替えないとできない。
Tri1
Startwaveを「triangle」にした。リードを弾くといい感じ。ここではメヌエットにしてしまったけれど。
FullMoonH
「B001 Full Moon T」をちょっとエディットしたもの。アフタータッチでビブラートがかかるようにした。アフタータッチでビブラートがかかるようにする一番簡単な方法は「Mod Matrix」で「Source」に「LFO*1Prs.」を選び、「Destination」を「Pitch」にすることだ。ただ、この音色ではLFO1が既に使われていてそれをはぎ取るのもしのびなく、LFO2を使うことにした。モジュレーションマトリクスの3でSourceをLFO2にしてDestinationをPitchにし、モジュレーションマトリクス4でSourceをPressure、Destinationを「M3 Amount」にした。「Modifier」というのもあるので、いろいろやり方が考えられる。オシレータは2個なんだけれど、その片側にビブラートをかけることもできるし、LFOが2個あるのでオシレータごとに違うレイトでかけることもできる。LFOの波形にはちゃんと「Sine」がある。
CS80H
上で紹介した「A002 CS-80 WMF」をエディットしたもの。アフタータッチでビブラートがかかるようにした。
AmmalogH
上で紹介した「A008 Ammalog W&W」をエディットしたもの。アフタータッチでビブラートがかかるようにした。
DetuneChorusStr
鋸歯状波を2個出してデチューンして、オン/オフのみのコーラスをかけて作ったシンセストリングス。Microwave IIにはAmplifierページのオン/オフのみのコーラスと、Effectページにあるスピード/デプス/ミックスが調整可能なコーラスがあって、ここで使っているのは前者。なんというか、大したことはしていないんだけれど、あまり他で聞かないようなシンセストリングスになった。
SawBrass1
一つ鋸歯状波を使い、フィルターをふわっと開き閉じして作ったブラス。エフェクトなし。普通に作ってるんだけど、Microwave IIっぽい音。普通の音も個性が出るということか。

サウンド:他の音源と組み合わせた例

サウンドコメント
DetuneChorusStr + Legato Strings 1
E5000 Ultraで、「Super Strings」というCD-ROMにあった「Legato Strings 1」を読み込み、上にあるDetuneChorusStrと混ぜてみたのがこれ。Legato Strings 1の方はE5000 Ultra内蔵のホールリバーブを少し付加している。PCMストリングスにちょっと他のものを混ぜると、混ぜ風味になって楽しい。
DetuneChorusStr + CFX Stage
DetuneChorusStrに、MONTAGEの「CFX Stage」を混ぜたもの。CFX Stageの方は、バリエーションとリバーブを若干変えている。同じシンセで複数の音色を混ぜるのと、他のシンセを混ぜるのは、なんとなく違う気がする。
SawBrass1 + Legato Strings 1
上にあるSawBrass1にE5000 Ultraのストリングスを重ねた。サスティンペダルを踏んでいるので右手の8分音符が聞こえない…。ダウンポルタメントをしかけることはしなかったので、サスティンペダルを踏んでグリッサンドしてみた。あまりいいとも思えないが…。

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